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<2009年08月12日>少子化問題

 少子化が問題だと言われ始めてから、かなりの年月が経っているように思います。
これからの日本を担う子どもたちが安心して成長できるよう、出産から育児までを含めた少子化対策を行っていく必要があります。

日本の少子化の現状

 厚生労働省の人口動態統計によると、2008年の合計特殊出生率は1.37となっております。数字を見ると、過去最低の1.26を記録した2005年から3年連続で上昇しており、一見、少子化は改善されているように思えますが、団塊ジュニアの30代後半の出産が増えており、何らかの対策を講じないと再びこの数字が下がることが予想されます。
また、この1.37は本来人口維持に必要とされる2.07を大きく下回っております。少子化対策を早急に講じなければならないと思います。

外国の少子化対策

 近年、出生率が高い国の一つとして、よく挙げられるのがフランスです。フランスは各種の福祉制度や、出産・育児優遇の税制を行っており、また、婚外子も多く、これらが出生率を挙げていると言われております。
日本においても、様々な制度や、シングルマザーでも子どもを育てることができる制度を確立することが必要です。
他に出生率が高い国としてスウェーデンもよく例に挙げられています。
スウェーデンでは、高負担ですが、子どものために手厚いサービスが受けられます。
スウェーデンにならって日本でも育児休業制度の充実などを早急に講じる必要があると思います。

少子化の原因と対策

 少子化の原因としてよく挙げられるのが、女性の社会進出などライフスタイルの変化です。
また近年では、非正規労働者が増え、将来の生活設計が立たず、結婚するどころではない、といった状況です。まずは結婚したい人が結婚できる社会の仕組みが必要だと思います。
雇用形態の見直しと合わせて少子化対策に取り組んでいく必要があります。将来の生活に希望が持て、安心して結婚や出産ができるよう、非正規社員の正社員化や待遇改善を図ることが重要だと考えます。

 日本は諸外国と比べると、子どものために割り当てられる予算は圧倒的に少なくなっております。
今後は子どもたちや子どもを持つ世帯、また、今現在子どもはいなくても子どもを持ちたい世帯のためにもっと予算を配分していく必要があります。

 まず、出産しやすいように、出産に関わる費用の補助が必要だと思います。
分娩費の補助(平成21年1月の産科医療補償制度創設に伴い、制度加入の医療機関では38万円)は当然のこととして、妊娠中の定期健診の無料化が必要です。
また、安心して出産できるように産科医の充実も重要になってきます。
 次に、子育てしやすいように小児科医の充実や小児医療費の無料化、子育て支援のための手当の拡充が必要だと思います。
また、昨今の共働き夫婦の増加に伴い、保育所の増設を行い待機児童の解消を計っていくことも重要だと思っております。

 このように、安心して子供を産み育てる環境の整備を早急に行わなければならないと私は強く思っております。

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この記事を書いた人

左藤 章のアバター 左藤 章 元衆議院議員・学校法人大谷学園理事長

現在、学校法人大谷学園理事長。
防衛副大臣兼内閣府副大臣、衆議院安全保障委員長、衆議院文部科学委員長等を歴任。
情報通信、防衛、教育、司法など多岐にわたる分野で活動中。

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