12日、鳩山総務大臣の辞任という形で、日本郵政の社長人事に一応の決着が付きました。
しかし、これが正しい判断であったのか疑問に思います。
これまで、日本郵政には数多くの問題がありました。
- かんぽの宿の売却の入札方法や価格が不透明なこと。
178物件、総額115億円のすでに売却済の施設の中にも、1000円や1万円等、破格の安値で売ったものが多数あり、売却先が幽霊会社と見受けられるものもあること。
また、最近発覚したものに、 - 障がい者用第三種郵便の問題
他にも私が疑問に思う点を以下に挙げます。 - 西川氏側には、「民間になった会社の資産をどうしようが、会社側の勝手」という考えがあるようですが、これらの財産は、簡易保険やかんぽの宿を利用した人達のお金で得たものです。
つまり、民営化されてはいますが、もともとは国民の財産で、しかも株主は国(財務省)ですので、会社の判断だけで好き勝手できるものではありません。 - 小泉純一郎元首相や中川秀直元幹事長、竹中平蔵元総務相らは、西川氏の続投を求めていました。
彼らは郵政民営化自体が否定されるのではと躍起になっていたようですが、民営化推進と西川氏の社長としての統治能力は別のもので、これを一緒にしていることはおかしいと思います。
これだけ多くの問題がありながら、社長としての西川氏は果たして責任を免れられるのかと私は思っています。
各社の世論調査でも、西川氏に続投させ、鳩山氏を更迭する麻生首相の対応に疑問の結果が出ています。
例えば、JNNの調査で57%、朝日新聞で62%、TBSラジオの調査では80%もの人が鳩山氏の行動を支持すると回答しています。
大多数の人が正しいと感じる事よりも政局を大事にする麻生政権は国民から見放されてしまうのではないでしょうか。多数の意見が必ずしも正しいとは限りませんが、もう少し、国民の感覚で政治を行っていくべきだと私は思います。