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<2008年02月13日>道路特定財源

 国会は平成19年度の補正予算が通り、2月7日より平成20年度の予算審議に入りました。
約2.6兆円のガソリンの暫定税率(25.1/・)を自民党、公明党が主張するようにそのまま継続するのか、民主党が主張するように暫定税率分の廃止と全額一般財源化するかで議論がされております。

34年間も暫定というおかしい点もありますが、もともとは高速道路や地方の道路の整備に必要との事で延長し、道路特定財源として10年間で59兆円を確保しようとするものです。6名を除く地方の首長の多くが、これがなくなると道路整備や予算上の問題があると継続を支持していますが、多くの国民からみれば、理解しにくい点が多くあります。 

  • 道路公団を民営化する時に高速道路は9,342kmまでの整備を約束し、それ以上の高速道路、また約14,000kmの高規格道路については建設の見直しを決めたはずなのに、いつのまにか復活しているのはなぜか? 
  • 少子高齢化で人口も減っている中で、約14,000km以外に地方の道路も含めて、本当に必要な道路なのか?自分たちがお金を負担してまで作る必要がある道路なのか? 
  • 10年間で59兆円もの財源を必要とする具体的内容は何なのか?
        ・高速道路の延長
        ・一般地方道
        ・道路補修
        ・開かずの踏切対策
        ・電線の地中化
        ・バリアフリー化 
        ・防災・減災対策 

等です。 
また、マスコミで大きく取り上げられておりますが、論外な使い方で、道路財源のそもそもの全くの目的外である、国土交通省の宿舎建設や、マッサージやカラオケ等の遊興費への使用、また、用地の買収が進まない等の理由で途中までしか完成していない無計画な道路など、無駄に税金を使い、全く国民の理解が得られないものもあります。 

 これらの問題点を国民が理解できるように説明し、おかしなところは改めていく必要があると思います。その上で、暫定税率が必要であるのかを議論すべきだと思います。 民主党も地方の道路予算が減らないというのであれば、その財政的根拠を明示し、対策を出すべきではと思います。確かに25.1/・下がると国民は大変助かりますし、最高いち所得あたり8.1万円/年(富山県)の負担減になるとの民主党の試算もあります。また、トラックやバス等の運送関係者(軽油の暫定税は@17.1円/リットル)は運賃を値上げできず経営が苦しい状況の中、大変助かります。どれだけの経済効果があるのかも与野党問わず、検討し、議論をして欲しいと思います。

道路特定財源について、詳しくは国土交通省のホームページをご覧下さい。

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この記事を書いた人

左藤 章のアバター 左藤 章 元衆議院議員・学校法人大谷学園理事長

現在、学校法人大谷学園理事長。
防衛副大臣兼内閣府副大臣、衆議院安全保障委員長、衆議院文部科学委員長等を歴任。
情報通信、防衛、教育、司法など多岐にわたる分野で活動中。

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