2012年末に行われた衆議院選挙でも、「インターネットを利用した選挙運動がどこまで許されるか」が問題として取り沙汰されました。
橋下大阪市長が公示以降もツイッターを使用しつづけたことがニュースになり、多くの人がネット選挙に関心を持たれたようです。
安倍首相もおっしゃる通り、インターネットが普及した現代社会では、ネットを利用した選挙運動を許容していく必要があります。
しかし、選挙運動のネット解禁には考えなくてはいけない課題も少なくありません。
インターネット選挙の問題点
初めに、政党や候補者に対する誹謗中傷が考えられます。
例えば、選挙期間中、インターネット上で対立候補を誹謗中傷する人達がいる場合、現行の法律では、今の選挙期間は短く、これに対し即座にしっかりとした対応ができません。その為、これらの真偽不明な情報に踊らされ投票動向が変わる可能性があります。ネット上の誹謗中傷をどのように取り締まるかが課題のひとつですし、その際、投稿者本人を特定できる様にしておくことも必要だと私は考えます。
次に、非有権者のネット上での選挙活動をどのように考えるべきか、という問題があります。
周知のように、未成年者や外国人には選挙権が与えられません。未成年者や外国人といった非有権者のネットを使用した選挙運動に対し、どう対応するか議論していかなければいけません。
他にも、現行の法律との食い違いを是正する必要があります。現行の選挙法では、選挙のビラ・チラシといった文書に枚数等の制限が設けられています。しかし、もしもネット上で文書が残る形での言論が自由化されれば、文書に対する既存の制限と食い違いが生じます。この辺りの調整も課題となります。
今後の方針
無条件で選挙時のインターネット利用を解禁すると、このような問題が溢れる事は間違いありません。
上に述べた問題は一部に過ぎません。これらの問題も含め、また、急速に変化するネット社会に対応すべく法律にもしていかなければなりません。